AFINIA H480 故障?からの復活~スペアパーツを出力してみた
今回は3Dプリンタを修繕した話です。
ファブラボ山口に2台ある3Dプリンタのうちの1台、Afinia H480。
約二年前に購入して以来、ずっと調子良く働いてくれていたのですが、
引っ越して来てからというもの、どうも様子がおかしい。
こういうものを作りたいのだが…
こんな感じで、途中からズレる。
最初のうちは設定を変えると正常に出力できたりしていたので、
データに問題があるのか、もしくはソフト側の問題かなーと思っていたのですが、
そのうちだんだん症状が酷くなり…
ありえないぐらいズレる!
よく観察してみると、毎回X方向だけにズレているので、
プレートを動かすベルトに原因があるのでは?と思い開けてみると…
ベルトにプレートを固定するためのパーツが、
経年劣化(?)でひび割れていました。
ここが割れていた。
Afinia H480は、部分的に3Dプリンタで造形されたパーツが使われており、
このBletBlock-X-V11というパーツも3Dプリンタで出力されています。
そして、親切にもAfiniaがスペアパーツの3Dデータを提供してくれています。
ただし、「.UP3」というUP(※AfiniaのOEM元ブランド)独自のファイル形式なので、
実質UP Studio、Afinia Studioといった専用ソフトでないと開けません。
STL等の汎用的な形式にコンバートできないか調べてみたのですが、方法が分からず…
ということは、まずAfiniaを修理しないと、スペアパーツが作れない。。
とりあえず、スペアパーツひとつだけ出力できれば良いので、
瞬間接着剤で割れた部分をガチガチに固めて、
負荷が掛からないようにゆっくりと出力して、
どうにか造形したものがこちら。
執拗に絡まったラフトとサポートを、ペンチで剥がして小刀で削り取り…
それらしい形状のものが出来ました。
左がオリジナル、右が今回出力したスペアパーツです。
ケーブルを通す溝が少し浅いみたいですが、
ベルトに接する部分がきっちり噛めば、動作に支障はなさそうです。
動作検証も良好。無事にAfinia H480復活しました!
さらりと書きましたが、原因特定~復旧までに5日ぐらい掛かりました…
もし同じような現象で困っている人がいたら、参考にして頂けたら幸いです!
可能であれば、壊れる前に全スペアパーツを出力しておくと良いですね。