【レポート】FAB CAMP 2015に参加しました(その1)
こんにちは、スタッフ田吹です。
10月10日〜12日にかけて、日本ファブラボ会議「FAB CAMP 2015」に参加するために、大阪は北加賀屋まで出かけてまいりました。
日本全国には現在15カ所のFabLabがあります。さらに準備中のラボも含めると、すべてで20カ所は超えるのではないでしょうか。
北は仙台、南は大分まで約50人のラボ運営者、そして今回のホストであるファブラボ北加賀屋の「番頭さん」やユーザーのみなさんと総勢70名でにぎやかに開催されました。
プログラムは、各ラボの紹介、取り組んでいるプロジェクトの発表や
ラボの運営者やユーザーさんを中心としたオリジナルワークショップがおこなわれました。
ワークショップの内容は、オープンソースハードウェアの開発、素材の仕上げ方法、放置自転車の修理・改造、金属加工、廃材を使ったFAB、DNAカクテルのつくり方…など多岐に渡り、改めてFabLabにかかわるみなさんの得意分野の幅広さを感じました!
また、みんなでつくるおいしいごはんをいただき、杯を交わしながら夜通し熱い議論もおこなわれました。
「conference」や「meeting」という言葉では表すことのできない
まさに「CAMP」と呼ぶに相応しい熱気と興奮と楽しさが渦巻いていましたよ!
ここからは、わたしが参加したワークショップについてご紹介いたします!
「ファブラボをつくるゲーム」をつくるワークショップ
ファブラボ北加賀屋のユーザーである手作りボードゲームチームのたなごころさん主催のワークショップに参加しました。
せっかく全国からファブラボ運営者が集まるなら、それぞれのラボの方にお話を伺いながらファブラボをつくること自体をゲームにできないだろうか?と考えられたことがきっかけだったそうです。
当初ほかのワークショップに参加しようと考えていたのですが「最初のアイデア出しだけでも来てみてください」とお声かけいただき、参加することにしました。(結果として最後までメンバーとして残って頑張りました〜!)
まずは、どんなステップを踏んでゲームをつくるのか?ということをたなごころさんに丁寧にレクチャーしていただきます。
そして「ファブラボで楽しかったこと」「ファブラボで大変だったこと」という項目に対して、参加者がみんなでエピソードを出しあいます。
資金・人材不足などという赤裸々でシビアな課題から、蚊にさされる!お菓子がなくなる!というちょっぴりおかしな(でもやっぱり深刻)な課題があるかと思えば
地域の高齢者の方が元気になった、スーパー小学生に出会えた!就職できた!との喜びの声もたくさん聞くことができましたよ。
これらの意見を集約し、ファブラボとはどんな場所で、何を目指しているのか?そして、何をゲームとして伝えていけばいいのか?熱い議論がじっくりと重ねられました。
その結果…
「ファブラボでものづくりをする」ことを追体験できるようなカードゲームが制作されました。
ファブラボをまだ知らない方は「ファブラボでこんなことができるんだよ」という入り口として、ヘビーユーザーの方は「ものづくり大喜利」的なアイデア出しに使うことができるような、懐のふかいゲームになりました。
詳しいルールや、ゲームの作られた経緯についてもっと詳しく知りたい方は
Fabbleにアップされるのをお待ちください!
ワークショップに参加して
田吹は、ものづくりの現場でこそ、コミュニケーションやことばをとても大切にしたいという思いを持っています。
今回のゲームづくりでは、メンバーが幾度も議論を重ねながらゲームの目的やアイデアを出し合ったり、ゲームの題材をFAB CAMPに参加されている全国のラボのみなさんに直接お話を伺うことで得るという、密なコミュニケーションのプロセスを辿りました。
こうしてできたゲームは、まさにFAB CAMPの場にいたみなさんのことば、声、やりとりがぎゅっと詰まって作られた「もの」だと思っています。
材料や道具、機材があるからものをつくる、ではなくて、その場のコミュニケーションをゲームに落とし込むという形の「ものづくり」を経験できたことは、わたしのこれからの活動につながる貴重な財産となったと感じています。
2日間、みんながわいわいごはんを食べている間も惜しんで、真剣にそして楽しくゲームづくりをしてくださったみなさま、ご協力いただいたみなさまに感謝、感謝のワークショップでした。
田吹からの報告は以上です!
レポート第二弾として、粟屋の参加したワークショップの模様をお伝えいたします。
ご期待ください^^