制作事例_vol.21|丸山 明子さん

ファブラボを知ったきっかけは?

数十年前の夏だったと思うのですが、宇部市のときわ公園で開催されていたファブラボのワークショップに友人と一緒に参加したことがきっかけです。
ペーパーカッターの工程や使い方のデモンストレーションを見ただけでしたが、一目で魅了されました。

それを契機に、自分でも試すようになりすっかりハマってしまいました。

普段はどんなことをされていますか?

専業主婦ですが、イベントに出店するための作品を作ったり、ものづくりの教室を開いたりしています。
教室の参加者は大人の方が多く、どんぐりを使ったオブジェなどを作っています。

マルシェは月1〜2回くらいの頻度で参加しています。商品の販売だけでなく、ワークショップも行っています。

ファブラボで作ったものを教えてください

最初に作ったのは、教材として使用する紙製のお城です。

以前は生徒全員分の材料を私一人で切っていたので膨大な作業時間がかかっていました。そんなとき、ファブラボのワークショップを見て「コレだ!!」と閃いてペーパーカッターにハマったわけです。

次に作ったのは木製のパズルです。
元々は子どものために主人が糸鋸を使って手作業で作っていたのですが、今は娘にデザインをデータ化してもらい、レーザーカッターを使って制作しています。
出来上がったパズルはマルシェなどで販売しています。

この作品の中で、工夫したポイントは?

最初は杢目(もくめ)のみで制作するつもりしたが、周囲からの助言もあり、白・黒・茶といった猫の毛色に合わせた色付きのものに変更しました。
単色で塗った板をすべて同じサイズでカットし、それらのピースを混ぜ合わせることで、色の重なりが楽しめるパズルに仕上がりました。

あえて言うなら「ここ、ちょっと困った…」と思ったことは?

初めは自分でデザインデータを作れないことがストレスだったのですが、今では自分で作れるようになったので楽になったと思います。
ただ、ほとんど独学だったので、作れるようになるまでには10年くらいかかりましたけど(笑)

そんな私がデータ作成に苦闘しているときの救世主がファブラボのオープンデーでした。
スタッフや利用者の方々、たくさんの人に教えてもらえたので本当に助かりました。

特に印象に残っているのが、当時中学生の男の子(現大学生)ですね。
彼はすごく丁寧に教えてくれるのですが、私には難解だったようで…当時はほとんど理解できませんでした。
そこから地道に続けたことで、一年後ぐらいには彼が言っていたことが理解できるようになりました。そんな自分の成長に驚いたことを今でも覚えています。

完成したとき、どんな気持ちでしたか?

素直に「ペーパーカッターすごい!」のひと言ですね、とても感激しました。

それまで、ひとつずつ自分でカットしていた材料が、あっという間にカットされていく。
自分の手で作る良さもあるけれど、その正確無比な仕上がりは本当に衝撃的でした。

スタッフとのやりとりで印象的だったことは?

何もわからない私に、スタッフの皆さんが根気強く丁寧に教えてくださったことです。
その居心地の良さが「また行きたい」という気持ちにつながって、地道な学びが続けられた理由だったと感じています。

ファブラボで「今後やってみたいこと」はありますか?

私にはまだ早いかな…とは思うのですが、やはり「3Dプリンター」を使ってみたいですね。

新しい作品を作るというより、日々の暮らしに生かせる「3Dプリンターで部品だけ作ればまだ使えるね」を実現したいです。

生活の道具を自分で繕えたら素敵だと思いませんか?
そんな理由から私も早く使えるようになるといいなと思っています。

「こんなことができたらいいな」と思うサービスはありますか?

「データ作成」を教えてもらえるサービスがあればいいなと思います。

ものづくりの仲間と話していても、やはりそこで行き詰る人は多いみたいです。
デジタル機器に魅力は感じても、データ作成で諦めてしまう、本当にもったいないと思います。

サポートしてくれるサービスが身近にあれば、もっと多くの人がものづくりの一歩を踏み出せるのにと思います。
ファブラボで実現できませんか?(笑)

もし時間や費用に制限がなければ、ファブラボでどんなものを作ってみたいですか?

高品質の材料を使って、アクセサリーを作りたいですね。

チャレンジしたことはあるのですが、どうしてもデータ作りで…(笑)
一度は断念したけれど、また地道にゆっくり教えていただきながら形にしていく時間があれば、今度こそ完成しそうな気がします。

ファブラボの魅力はどこにあると思いますか?

たくさんありますが、やはり「オープンデー」これに尽きると思います。

オープンデーって、行けば年齢関係なくみんな友達になれる不思議な空間なのです。
ものづくりという共通点があるからなのか、自然と助けあい、支えあえる、その雰囲気があるからこそ誰でも仲間に加わることができるのだと感じています。

これから利用してみたいと思っている人に、ひとことお願いします!

知識も経験もゼロで大丈夫、通うたびに出来ることが増えていくので本当に楽しいです。
ぜひファブラボに来て体験してください。
ここなら伸び伸びと、もの作りの楽しさを満喫できること間違いなしです。

遅咲きの挑戦者

撮影スタッフの誰よりもファブラボの歴史を知る丸山さん。
ファブラボとは設立当初のワークショップイベントに参加して以来、もう10年以上のお付き合いになるそうです。
現在は月1回(第3日曜日)のオープンデーですが、当初は毎週2回(水曜・日曜日)の開催で、特に水曜日は貸しきり状態だったそうです。

今回のインタビューにあたり、丸山さんのライフワーク、マルシェ(2025年10月)で開かれたワークショップにお邪魔しました。
当日は時計やオブジェ制作で盛り上がっていました。

最初は販売のために出店していた丸山さんですが、数々のイベント参加を経て、ものづくりの輪が広がり今ではご自身で「ものづくり教室」を開くまでになりました。教室はご自宅近くのお寺で、インタビューに登場する「ペーパーカッター」に釘付けになったことで、ファブラボとのお付き合いが始まりました。

ファブラボに通うようになり、興味を持ったのがレーザーカッター。
幼い子どもさんたちに向けたパズル制作を機に、立ちはだかる険しい壁、データ作成との闘いが始まりました。
その後長い独学の闘いが実を結び、今ではご自身で作成ができるまでになりました。

現在はご自身でレーザーカッターを購入され、好きな時に好きなだけ制作することができるようになったとのこと。
使い心地を尋ねてみると、データの修正が直ぐにでき、切り出しをしている間に家の事もできるのでとても便利!と大満足のようです。

それでもファブラボに通われる理由を尋ねると
もちろん、自宅に機械があるからこその利点はたくさんあります。でも、ファブラボに行くことにはまた違った良さがあるんですよ、そもそも自分でデータが作れるようになったのはオープンデーがあったおかげですから、と笑顔で答える丸山さん。

好奇心旺盛で、明るく優しい丸山さん、そのお人柄がオープンデーの場を明るく照らしてしてくださっています。
インタビューをお願いした際も「おばちゃんでも頑張ればできることを伝えよう!」と快諾してくださったことに感謝しています。
挑戦すること、学ぶこと、そこに必要なのは「気持ち」だということを改めて感じさせてくださいました。

今後も新しい挑戦を続けられる丸山さんを見習いつつ、応援したいと思います。
丸山さん、お忙しい中ありがとうございました。