制作事例_vol.7 |パンとおやつのはるこめ|店主 立山 有里さん

2022年8月下松市から移転リニューアルオープン

「もちもち、ふわふわ」の食感が特徴の米粉専門のパンと焼菓子のお店。
安心安全にこだわりのある生産者さんやお米農家さんを応援したい!という想いから、仕入れ先にこだわり、可能な限り直接購入しています。
母の愛情、管理栄養士としての経験をもとに、美味しいだけじゃない、「また食べたいな」と思っていただける、ココロもカラダも喜ぶパンとおやつをお届けします。

何の機材で、何を制作されていますか?

レーザーカッターを使ってお店の看板などを制作しました。

最初はベニア板を使ってイラストや店名を作ったのですが、雨や風の影響で貼り付けた文字が落ちてしまいました。そこで、加工材料をアクリル板に変えて看板や案内板を制作しました。その他スタンプ、店内ディスプレイ用の小物など、たくさん制作しました。

ファブラボを知った経緯を教えてください。

移転や店名変更をきっかけに自分たちで看板を新調することになり、何かいい方法はないかと調べてみて、レーザーカッターが便利だなと思いました。そこで機材が借りられる場所を検索してファブラボにたどりつきました。

県外のホームセンターにも利用できるところはありましたが、通う頻度や材料の運搬などを考えると難しいので、ファブラボを見つけた時は神様に出会えたような気持ちでした。

ファブラボを利用していかがですか?

すごく良かったです。
自分が思った通りのアイテムが作れたことが一番嬉しかったですね。
作りたいものが多くて何度も通いましたが、材料をレーザーで加工している間の山口市散策は楽しかったです。

ファブラボのスタッフさんはとてもフレンドリーで、丁寧に教えていただけたので問題なく制作できました。

立山さんのものづくりに対する理念や信念・思いとは何ですか?

一番大切にしていることは、「自分が美味しい」と感じるかということです。私の思う美味しさに共感して頂けるお客様に来店してもらえたらいいなと思っています。

また、この仕事を通して食育や旬の野菜についての情報なども発信していきたいと考えています。
そのため、いつもたくさんの種類を作ってしまい、ショーケースに入りきらなくなってしまいます。

今後ファブラボに期待すること、要望などはありますか?

私はお店のアイテムを作る目的で利用しましたが、誰でも機会さえあれば、ものづくりは面白いと感じるはずです。
私がファブラボを利用して最初に感じたのは、気軽に行けるということです。多くの人が「気軽に利用でき、新しいものづくりに出会える」そんな場所であればいいなと思います。

『はるこめ』さんのお店は、1階がご自宅、2階が店舗という構成になっています。
車を降りて見上げた先には芝生が広がり、キャンプさながら、テントやハンモックがありました。

取材日は秋晴れ、テント内のベンチでパンを食べる方、楽しそうに遊ぶ子どもたち。
お店までのアプローチから店内まで、ファブラボで制作した案内板や小物が目にとまります。

以前は「おやつ工房はるこめ」の店名で米粉のお菓子販売をされていました。移転を機に「パンに力を入れたい」という立山さんの思いから米粉のパンとお菓子を販売する「パンとおやつのはるこめ」に変更されました。
米粉へのこだわりについて尋ねると、学生の頃、栄養学の教授から聞いた「日本のお米の危機」についての話が記憶に残っており「自分はお米担当になろう」と考え、米粉を使うことに。最初は小麦の併用も考えたそうですが、アレルギーでお困りのお客様が多かったことから、米粉のみの製法に決めたそうです。

環境や健康への意識、地産材料へのこだわりから、地元生産者さんとのつながりを大事にされている立山さん。
そのため、「エコやまぐち100(無農薬、無化学肥料で栽培されたコシヒカリ)」の米粉でパンやお菓子を作られています。
また、お揃いのはるこめTシャツを着たスタッフさんは、元お客さんばかり。そんなスタッフの皆さんについて立山さんは、「次々出てくる私のやりたいこと、作りたいものに付き合ってくれて感謝しています」と笑顔で話されていました。
休止していたイベント「はるこめ市」を11月から再開。立山さん自身が「誰かに教えたい」と思うお店に出店してもらい、日常に溶け込むマルシェをテーマに月1回の開催を予定しています。

毎日のパン作り、イベント開催と多忙な立山さん。
常に明るく楽しく、その姿勢がスタッフやお客様に伝わり、賑やかで温かいお店の雰囲気につながっていると感じました。
次回は天気の良い日に、テントでのんびり美味しいパンを食べながら過ごしたいと思います。
いつかファブラボも「はるこめマルシェ」に参加させてください。

立山さん、ありがとうございました。

パンとおやつのはるこめ
Instagram:@oyatsunoharukome
BASE:https://harukome.thebase.in/